「別荘と言えば?」と聞けば、多くの人が「軽井沢」と答えるほど、人々の間に根付いている“軽井沢ブランド”。私も別荘を手に入れたい!と思うあなたにさまざまな情報をお届けします。
日本全国を見れば、軽井沢の他にもさまざまな別荘地があるのに、なぜこれほどまでに軽井沢が人気なのでしょうか。
そもそも軽井沢が別荘地として利用され始めたのは、明治21年にカナダ生まれの宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーが別荘を設けたのが始まりだと言われています。その後、宣教師仲間や海外の知識人などの間で話題となり、海外の人が多く集まる避暑地として発展を遂げていきました。その後、日本人の別荘も徐々に増加。外国人や西洋風の建築物が多く日常とは違う雰囲気が味わえることも、軽井沢のブランドイメージを上げるのに一役買っていたのかもしれません。
軽井沢の8月の平均気温は約20℃。これは東京の平均気温と比べて5℃以上低く、またモミやミズナラといった樹木が生い茂っており、夏でも涼やかな雰囲気を味わうことができます。東京から新幹線でわずか75分の場所にありながら、まったく異なる気候を味わえる軽井沢は、避暑地として利用する人が後を絶ちません。また、自然林や高原植物などの豊かな緑に囲まれ、都会の喧騒でつかれた心身をリフレッシュできるのも嬉しいところ。
人が集まってくると、どうしても街並みがゴチャゴチャしてしまいがちですが、軽井沢は新たに土地を分譲する場合は300坪未満は禁止、また、建物の外壁の色などにも厳しく規制がかけられているため、美しい景観が保たれています。
東京から新幹線で75分というのは前述の通りですが、その他にもバイパスがきちんと整備されていて、様々な場所へのアクセスが良いというのもポイントです。軽井沢で過ごすには車が必須ですが、車さえあればスーパーはもちろん、ゴルフ場などのレジャー施設にも気軽に出かけられます。緑豊かな自然の中のリゾート地でありながらアクセス面などの利便性が高い、非常にバランスに優れた土地だと言えるでしょう。
これらの理由を見れば、軽井沢が別荘地として人気なのも頷けますよね。 ステータスとして別荘を持ちたいという人もいれば、日頃の喧騒からゆっくり体を休めるセカンドハウスが欲しいという人など、別荘が欲しい理由はさまざまでしょう。いずれにしても、軽井沢で別荘を選ぶならば「自分がどのように軽井沢で過ごしたいか」をしっかりイメージしながら、物件を選ぶことが大切です。いくら高級別荘地の軽井沢と言えど、自分の希望と合っていない別荘では快適に過ごすことはできません。
いざ、軽井沢に別荘を持とう!と考えた時に、一番重要となるのが予算です。一体いくらくらい考えていれば購入できるのか、また新築と中古物件ではどのくらい金額が違うのか、気になるところですよね。そこで、土地と中古別荘、新築建物の大まかな相場をまとめてみました。もちろん、物件の広さやエリアによって異なってきますが、大まかな目安として参考にしてください。
まずは土地だけを購入する場合ですが、土地だけなら大体1,000万~3,000万くらいと考えていれば良いでしょう。追分、中軽井沢、南軽井沢エリアならば、1,000万円をきる金額もチラホラと見つけることができます。しかし、南ヶ丘・南原や旧軽井沢エリアになると金額が高くなり、土地だけでも4,000万~6,000万円と高額に。そこにさらに建物の金額が加算されます。特に旧軽井沢エリアはそもそも売り土地自体が少なく、また、あっても高額な場合が多いため、なかなか手が出しづらいところ。
中古別荘の場合、大体の相場は1,000万~3,000万円。こちらも追分や中軽井沢、南軽井沢エリアでは1,000万円を下回るのものも出ていますが、旧軽井沢エリアになると億を越える金額の別荘もあります。もちろん、そこまでの高額物件ばかりではありませんし、探せば安い別荘もありますが、希望の条件に合うものに出合うためには、根気よく時間をかけなければいけないかもしれません。
もし、建物をそのまま使うのであればコレ以上の費用はかかりませんが、やはり経年劣化の場所の補修や、自分好みのスタイルにあわせるのであれば、リフォームもしたいところ。リビングのみをリゾートスタイルにしたり、デッキやストーブの設置さらにはバリアフリー対策などさまざまなリフォーム方法があります。最近では、別荘専門のリフォーム会社もあるので、したい場所や雰囲気に合わせて相談することも出来ます。
また、部分的なリフォームではなく、建物の骨組だけ残して、あとはごっそり入れ替えてしまうというリノベーションという新しい方法もあります。土台や基礎部分は残るので、新築よりは安く、リフォームよりさらに自分好みにこだわったスタイルもあります。一から自分で設計から携わるオーダーメイドのリノベーションもありますが、ある程度の建築に関する知識を持ち合わせていないと、理想通りのリノベーションが出来ない場合も。最近では業者側もリノベーションの需要を認識していてPanasonicやカリフォルニア工務店といった大手施工メーカーや個性的なスタイルを持ったリノベーションブランドを使うことによってある程度スタイルが決まった中身ですすめることができます。
おおむね3,000万~6,000万円くらいが相場。2,000万円を下回るものは、ほぼ無いと考えて良いでしょう。こちらも、エリアとしては南軽井沢や西軽井沢が多く、千ケ滝エリアはやや高めになります。旧軽井沢エリアはほとんどありません。 他にも、マンションの場合は1,000万円弱~2,000万円ほど。温泉付きなどのマンションもあるので、特に戸建てにこだわりがない場合は、選択肢のひとつとして考えても良いかもしれません。いずれにしても、旧軽井沢エリアはかなり人気が高く金額も高額になります。どれだけ予算が出せるか、という点と、自分の住みたいエリアを合わせて考えながら探していくのが良いでしょう。